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【前回までのあらすじ】
信じていた人に裏切られ、失意のどん底に落ちたA君。
自分にとって大事な人は一体誰なんだろう…。
(今回はA君視点でお送りします。)
ふらふらと居場所を求め、プロンテラの街をさまよい歩いた。
せめて、カプラさんを遠くから眺めてるくらいの楽しみはあってもいいよね!!等という、ちょっとストーカーチックな事をしつつ露店街の一角に座り込んだA君。たまたま通りかかった友人T君に声をかけられた。
「T:葵様の事なんて忘れて、僕と駆け落ちしよう!」
「A:あ、オレ♀Wizの方が好きなんで。」
あっさり断られるT君であった…。
(追われるより、追いかけるほうが好きなんだよねっ!!!)
しかも、かなり自分勝手な理由で。
そんなオレの前に現れたのは…
(やっぱり、オレにはお前しか居ないのかっ…!!)
「A:ナオ、聞いてくれ」
「N:うんうん」
「A:やっぱりオレ、お前しかいない」
「N:!」
「A:抱かせろ」
「N:帰れwwwwww」
数年にも渡る付き合いをしてきたからこそ、素直に打ち明けたのに…
いや、だからこそこの対応なのか!!!
(し、仕方ない。他をあたろう…。)
さらに街を彷徨っていると、何と友人T君と先日M氏にさらわれた葵様の姿を見つけた。
「T:やぁ、僕の葵さま」
「葵:あら、T君。」
「T:さっきA君に会ったんだけどさ、冷たくあしらわれちゃった」
「葵:そう…仕方の無いお人ね。」
(あ、あれ…T君はオレに気があるんじゃ…)
「T:だから葵様、僕と遊びに行こう」
(ええええ!? ちょっと葵様にWisしてみよう…)
「葵:えぇ、いいわよ^p^」
『A→葵:葵様ー』
『葵→A:今忙しいから後にして。』
(あれええええええ!?)
「T:やっぱり時代は葵様だね、A君とはさよならだ!!」
仲良く二人、腕を組んで人混みへと消えていった。
その様子を遠巻きで、一部始終を見ていたオレのショックは大きかった。
(この噛みしめたハンカチの悔しさ思い知らせてくれる(゚д゚)!!)
密かに復讐心に燃える自分。さて、一体あの二人をどうしてくれようか…。
色々な策を練りつつ、昼間は狩へ明け暮れた。
先日こっぴどく振られたN君と葵様も、狩りに行く時は頼りになる。
…はずだった。
「葵:SPなくなっちゃったぁ」
「N:葵、俺のほうが愛してる!!」
「葵:あ、ありがとう(*´д`*)」
(何このいちゃっぷり…!!
ここにはオレも居るんですよー、てかオレNに気持ちを打ち明けたのにその答えがこれなのか!!)
自分の中に渦巻く、黒い感情がどんどん成長していく。
「A:もー、許せない!!!」
ぺしっ。葵様に向けて、自分のつけていた手袋を投げつけた。
「葵:な、何これ…」
「A:決闘だ、この魔性の女め!!」
「葵:…魔性って」
「A:このオレを捨て、T君だけじゃ飽き足らず、Nにまで手を出すとはけしからん!!」
「葵:手を出したわけじゃ…」
「A:えぇい、うるさい。そこへなおれ!! EDPSBをお見舞いしてくれるわ!!!」
「葵:そう、わかったわ…。」
「N:ま、まぁまぁ二人とも、ここは狩場なんだし…」
「A:じゃぁ、明朝6時にPvで待ってる。」
「葵:わかったゎ、明日Pvであいまそ」
オレは蝶の羽を使い、狩場を後にしたのだった―。
次回、『最終話 悲しみ、その後に』
果たしてどうなる最終回!
※この物語はフィクションです、実際の団体・登場人物とは関係ありません※
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